糀は自然の中にある菌の一種です。
糀菌には、およそ50種類以上の酵素が含まれています。
でんぷんをブドウ糖にするアミラーゼや、タンパク質を分解するプロアテーゼです。
この酵素たちが米や大豆にくっついて、デンプン質、タンパク質、脂質などを分解し、さらに空中の乳酸菌をとりこみ、グルタミン酸などのアミノ酸、ビタミンなどを生成していくのです。
麹を使う調味料には、味噌、日本酒、醤油、ミリン、酢、水飴などがあります。
どれも日本の食卓に欠かせないものばかりです。
そう、麹は日本の食を担ってきた、日本の食そのものなんです。
糀が日本で使われるようになったのは、弥生時代の後期です。
米が栽培されるようになり、残飯についた糀菌に気づいたのが始まりです。
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